・シングルスで勝ちたいけどなにしていいかわからない
・戦術やセオリーについて知りたい
・どういう練習をしたらいいのか
こういった悩みを解決します。
✅この記事のポイント
1、シングルスで必要な知識、考え方
2、基本戦術、セオリーについて
3、具体的な練習方法を紹介
コーチング歴10年の現役テニスコーチが解説していきます。
シングルスでの必要な知識、考え方
- クロスが基本
- 球の強さより深さ
- ポジションは常にセンターではない
クロスが基本
シングルスをやる上で基本のコースはクロスです。
理由としては
- ネットはサイドの方が高いためストレートは引っ掛かりやすい
- クロスの方が距離が長い
- 角度がつけれる
- オープンコートに返球されても角度がつかない(振り回されにくい)
この4点があげられます。
逆にストレートはなぜ基本ではないかというと
- ネットの高い部分を通すことになる
- 加えて距離も短い
- 返球された際に角度を大きくつけられやすいため走らされる形となる
- 相手はあまり動かずに返球できる
とストレートはリスクがたくさんあることが分かります。
球の強さよりも深さ
深さとはボールの飛び、長さのことです。
シングルスではボールを深く打つことがかなり重要になってきます。
打球の球足が浅いと
- 角度がつけられやすくなる
- 距離が近くなるため反応が難しくなる
- ドロップショットや強打、ネットプレーと選択肢をたくさん与えることになる
シンプルにコートの中に入られるとできることが増えていくため不利になってしまいます。
深いことのメリットもたくさんあり、
- 相手との距離を取れるので反応しやすい
- 角度をつけられにくい
- ハードヒットされにくい
- 相手の球が短くなりやすい
上記の理由からシングルスにおいては無策に強い球やコースを打ちまくるよりもミスなく深く打つことが有効であるといえます。
ポジションは常にセンターではない
シングルス初級者にありがちな打ったらきっちりセンターマークに戻るという動きは実は間違いです。
テニスコートの中央はセンターマークですが、相手の打球の飛び出し角度を考えるとセンターが中央とは言えない場面があります。
基本的には相手と対角線上に立ちます。ただ、角度がかなりついてしまった場合は対角線に立ってしまうとストレートが空きすぎるので、あくまでもセンターマークを基準にし少しだけクロスよりという程度です。
ストレートからミドルクロスまでの広いコースを1人で守らなければならないのでポジションを正しく理解している者としていない者とではかなりの差がでてきます。
シングルスの基本戦術・セオリーについて
- センターセオリー
- クロスセオリー
- バック攻め
センターセオリー
ただ真ん中に返してるだけと思われがちですが立派な戦術です。
センターに集めることのメリットは3つ
・ミスしにくい
・角度がつけられにくい
・ポジションの動きを最小限にできる
上記の通りです。
※打球がしっかりと深く入っていることがポイントです。浅いセンターは角度をつけられます。
クロスセオリー
クロスが基本のコースという考え方です。
クロスのメリットは大きく3つ
・ストレートに比べ距離が長いのでアウトしにくい
・ネットの中央(低い部分)を通すのでネットしにくい
・打球後のポジションを大きく動かさなくてよくなる
特に3つ目のポジションの部分について詳しく解説をしていきます。
シングルスでは相手の打球に対してストレートからミドルクロスまでの範囲を守れるポジションを取っておく必要があります。
つまりコートの中央、センターマークの位置ではなく相手の立ち位置に対してやや対角線よりのポジションとなります。
自分がストレートを打ってしまうとポジションを大きく反対サイドに持っていかなければならなくなるのでクロスの方がポジションの面でも有利とされます。
バック攻め
ほとんどのプレイヤーはフォアハンドよりもバックハンドの方が攻撃力が劣ります。
バックハンドに集めることによって
- エースを取らせない
- ミスを誘う
- バックハンド側にポジションを寄せオープンコートを広げる
といった効果があります。
バックハンドに意識を持っていかせることによりポジションが偏った時点でオープンコートに振ることができれば強力なフォアが相手でも攻撃力を削ぐことができるのがこの作戦の良いところ。
具体的な練習方法
上記の基本戦術の中から特に重要なクロスセオリーの練習方法を紹介していきます。
- クロスラリー(ポジション練習)
- クロスラリーからの試合(ストレートへの展開方法)
- 練習中に意識するポイント
クロスラリー(ポジション練習)
センターマークからラケット1.5~2本分横の位置に目印を置き、打球毎にそこへ戻って構えるクロスラリーです。
目的はラリーの中での正しいポジションの習得、打球後のリカバリーのフットワーク、ラリーのペース配分の調節となっています。
クロスラリーからの試合(ストレートへの展開方法)
お互いクロスラリーを軸にしつつ、どちらかがストレートへ仕掛けたら1面で試合を行います。
※どちらかはクロスだけ、反対はストレートはいつ仕掛けてもOKな形にするのも有り。
ストレートを使うことで反対サイドを狙われるリスクがあることの理解と、いつストレートへ仕掛けると効くのかの展開練習です。
練習中に意識するポイント
- より強いボールを打つことよりラリーの回数とフットワーク
- ゲーム性を持って行う
- 無闇にストレートを打たない
特に球速でむりやりエースを狙うようなストレートはNGです。
クロスがベースでチャンスを見計らってストレートへ打つという意識を持って行いましょう。